Business with Attitude 得意なことを生かして、子どもが助け合う社会を!
Society & Business 2022.10.24
衣食住、そして働くという日々の暮らしを大切にしてきたフィガロジャポンの新プロジェクトBusiness with Attitudeは今年3月、日常の課題を解決し、よりよい明日に繋がるビジネスアイデアを広く一般から募るピッチコンテストを初開催。100件を超える応募が寄せられ、その中からファイナリスト6組を選出した。
暮らしをより美しく、豊かにする6組のアイデアを紹介する。
Dream Award
小学生以上のすべての女性たちを対象に、明日をよりよくする夢のアイデアを募集。BWA事務局が、その夢の実現に向けたさまざまなサポートを提供。
#05
Contestant|リード by アナ 英語の読み聞かせグループ
Pitch Title|Read by Anna
左から、高校2年生の宮本陽生、山田絢、菊地真莉佳によるグループ。海外での経験をもとに、武蔵野市を中心に、子どもに向けた英語での絵本の読み聞かせ活動を続けている。
得意なことを生かして、子どもが助け合う社会を!
「子どもが子どもを助け合うシステムを作りたい」。リード by アナの活動は、そんなビジョンを持って始まった。シンガポールやインドで暮らした経験のある菊地真莉佳、同じくシンガポールやオーストラリアで暮らした宮本陽生(はるき) 、中学3年間をイギリスで過ごした山田絢(じゅん)の3人のメンバーが中心となり、子どもに向けた英語の絵本の読み聞かせイベントを定期的に開催している。日本で子どもが英語を学ぼうとすると高額な費用がかかりがちで、学びたくてもなかなか学べない子どもがいる。「人前で話すのは得意ではないんですが……」と、はにかむシャイな3人が活動を続けるのはひとえに、自分たちの得意なことを最大限に活用して、周囲の人たちを助けたいという優しい思いからだ。
>>【ピッチを見る】子ども同士が助け合い、英語を楽しく学べる機会を。
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小さな子どもに向けて絵本の読み聞かせをするメンバーたち。「最初はドキドキするけど、聞いている子からリアクションがあるとうれしい」と顔をほころばせる。
Q1. 日常の課題を解決するあなたの活動を教えて下さい。
小さな子どもが楽しみながら英語に触れられるよう、武蔵野市を中心に、無料の絵本の読み聞かせイベントを定期的に開いています。読み聞かせをするのは、海外で学んだ経験がある私たち子どもです。楽しみながら学ぶことを大切にしていて、最近ではフォニックス(綴りと音声の関係性を学ぶ学習法)も取り入れています。クリスマスやイースターに各国の文化に触れられるイベントを開催することも。企画・運営は自分たちで行っています。
Q2. この活動を始めたきっかけは?
小さな頃から、周りの友だちが「英語を勉強したいな」と言っているのをよく耳にしてきました。でも学習塾に通うにはお金がかかるなどの理由でなかなか思いどおりに勉強できないという子が多かった。私(菊地)は英語を使うのが当たり前の環境で育ってきたので、友人のために何かできるんじゃないかと思い、中学生の時に母と一緒に活動をスタートしました。その後、陽生や絢が参加してくれて、現在は3人で活動しています。
Q3. 現状の課題は? また活動を通して描く未来は?
今度は絵本を読むだけでなく、英語の絵本を作るワークショップとコンテストを企画しています。また、私たちは来年高校3年生になるので、活動を続けてくれる年下のメンバーを探しています。英語は世界で最も使われていて、情報量も多いから使えるととても便利だけど、日本ではまだまだ学べる機会が限られている。だからこそこの活動が広がり、子ども同士がインタラクティブに、楽しく学べる場所が増えてほしいと思っています。
*「フィガロジャポン」2022年9月号より抜粋